研究課題/領域番号 |
17K04544
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 智子 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (00379041)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 森有礼 / 学校令 / 同志社 / 中学校 / ミッション / 高等中学校 / 日本人留学生 / 地方紙 / お雇い外国人 / 宣教師 / 教育史 |
研究成果の概要 |
森有礼文相の下で教育政策が展開したいわゆる「森文政」期を、「天皇制/国家主義的教育体制の確立期」と捉える史観は過去のものとなりつつあるが、その性格をいかに再定義するか、いまだ確たる見解が存在しない。 帝国大学史研究、徳育・教育勅語制定史研究など、別個に進展してきた研究史を総合的に俯瞰し、森文政期の再検討を図った。特に中等教育行政とその実態に焦点をあて、森自身の行動と思想にも考察を加えた。大久保利謙編『森有礼全集』(1972)を超える史料の開拓を重視し、(1)当該期の府県下中等教育(2)在米女子留学生にみる森のキリスト教観(3)森の「不敬」行為と暗殺死(4)後世の森像形成過程、を分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高等学校の日本史教科書においてはおしなべて、「文部大臣森有礼による学校令公布」に より学校制度が「体系的」なものとして「整備」され「安定」した、そして同時に教育は「国家主義重視の方向」を強めた、と叙述される。本研究は、森文政の制度的な未完成さや流動性の強さ、森と彼を取りまく人々・社会にみる「国家主義」の内実の複雑さを具体的に示すことで、従来の教育史における森有礼・森文政期像の再検討を図った学術的研究であるが、同時に教育現場へのメッセージとなりうるものである。
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