研究課題/領域番号 |
17K04552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
河合 務 鳥取大学, 地域学部, 教授 (10372674)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 学校衛生 / 学校病 / 姿勢 / 疲労 / 知能検査 / 身体検査 / 衛生教育 / コロニー・ド・ヴァカンス / 生徒指導 / 軍隊モデル / 治療モデル / ボールドウィン / 習慣形成 / 貧困家庭 / 転地 / 学校衛生国際会議 / リスク / 学習 / 規律 / シャルル・シャボ / 産育 / 乳幼児死亡 / 堕胎 / 学校管理法書 / 訓育 / 子ども観 / ビネー / 知的衛生 / 教育学 / 教育史 |
研究成果の概要 |
本研究は、これまで研究蓄積が手薄であった19世紀末から20世紀初頭のフランス学校衛生著作群を系統的に分析し、その内実と特徴を詳細に明らかにした。特に(1)学校施設や学校生活が子どもに及ぼすリスクの内容、(2)それに対する学校衛生上の対応策、(3)学校衛生に携わる三者(学校医・教師・親)の役割と関係を分析した。リスクの内容が近視、脊椎側弯症、感染症、疲労、性病など多岐にわたっていたこと、対応策として知能検査、身体測定、衛生教育、コロニー・ド・ヴァカンスが注目を集めたこと、そして、学校医のリーダーシップが確立されていったことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、学校衛生論の源流のひとつであるフランスの学校衛生論史における「衛生」概念の特質と影響力を、特に(1) 「不衛生」な環境の排除、 (2) 子どもの「身体管理」技法、 (3)「清潔」観の内面規範化、(4) 子どもの「生命」保護を目指した学校外の諸実践、との関連性に着目しつつ解明した。フランスの公教育が本格的に確立される特に1880年代以降の学校衛生論の展開に関する先行研究は手薄であったが、本研究はその具体的内容に迫っている。また、ポスト・コロナ時代の学校のあり方を考えるための基礎的知見としても本研究の成果は学術的意義や社会的意義があると考えられる。
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