研究課題/領域番号 |
17K04601
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
松本 大 弘前大学, 教育学部, 准教授 (50550175)
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研究分担者 |
廣森 直子 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (40315536)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ひきこもり / 若者支援 / 社会教育 / 成人教育 / 成人学習 / 不登校 / 共同学習 |
研究成果の概要 |
本研究は、地域社会においてひきこもり支援の活動が新たに生成する過程を分析した。その結果、ひきこもり支援を新しく創発するということは、ひきこもり当事者だけではなく、団体間に安心を軸とした「情動のコミュニティ」を共同構築することであることを明らかにした。この共同構築の過程は学習の過程でもある。討議ではなく「一緒に活動を行う」という直接的な相互行為や時間の共有のなかで、安心という感情や団体のレジリエンスが生まれる。この実践コミュニティは、地域社会をラディカルに変革するわけではない。しかし安心による結合をとおしてルーティンとして存在し続けることが、ひきこもりをめぐる権力作用への抵抗となっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、地方や農村部におけるひきこもり支援の生成に焦点をあてたことである。都市部と比較してひきこもり支援活動の絶対数が少ない地方や農村部において、自発的な支援活動をいかにつくり持続させ るのかという、当事者にとって切実な課題の解決につなげることができる。第二に、ひきこもり支援活動を地域権力構造との関係で分析したことである。従来は、団体内部・施設内部だけに焦点をあてた分析を行うことが多かった。第三に、「安心」「情動のコミュニティ」「ルーティン」という鍵概念を析出し、地域社会においてひきこもり支援が創発する過程をメンバーや団体の「学習」の過程として動的に明らかにしたことである。
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