研究課題/領域番号 |
17K04681
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 雅子 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (20312209)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イラン / 思考表現スタイル / 作文教育 / 歴史教育 / 論理的思考 / 合理的行動 / 思考の型 / 社会化 / ペルシャ語 / ペルシャ語教育 / 国語教育 / 大学入試比較 / 歴史叙述 / 歴史の教授法 / 未来予測 / 比較教育 / 比較文化 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、コミュニケーションの基本である「書く・語る」様式に現れる思考とその表現法がイランの学校でいかに教えられ、それらによりいかに児童・生徒が社会化(社会の成員となるための準備)されるかを明らかにすることである。具体的には、作文や小論文の型に現れる思考の型を作文教科書(小学校1年から高校3年まで)から明らかにし、歴史教科書に現れる自国の過去の語りの分析から、時間概念や因果律をもとにいかに過去が理解され、未来の予測が行われるのかを明らかにする。作文の型からは、イランの社会で流通する「論理」の型を、歴史の語りからはイランにおける価値に基づいた「合理的な行動と合理性」を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
論理的に書いたり考えるたりすることの重要性が教育やビジネスにおいて喧伝されて久しい。しかし<論理的>に書いたり考えたりする方法は普遍的なものでも一つに収斂するものでもなく、国や文化圏によって大きく異るものである。イランは厳格なイスラームの国として知られているが、詩を中心にしたペルシャ文明の中心地でもある。そこでは宗教と文化が融合した伝統的な作文の型があり、歴史教育で独自の歴史観が展開され、価値に基づいた合理性と合理的行動が教えられている。本研究は、学校で教えられている作文・小論文の型に現れる論理と思考の型を明らかにすることで、イランにおける論理の型と合理性を抽出したことに学術的な意義がある。
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