研究課題/領域番号 |
17K04689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
児島 明 鳥取大学, 地域学部, 教授 (90366956)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ニューカマー / 第二世代 / 移行過程 / 次世代育成 / 世代間比較 / ライフストーリー / ライフストーリー・インタビュー / トランスナショナルな生活 / 教育経験 / 多文化教育 |
研究成果の概要 |
本研究では、ブラジル系ニューカマー第二世代がどのように次世代育成意識を形成し、いかなる実践へと向かうのかについて考察した。インタビューを通じて、第二世代の自己形成は親が語る「帰国の物語」への向きあい方と深く関わることが明らかになった。「帰国の物語」の積極的な継承者もいれば、消極的な継承者もいた。また、「帰国の物語」を否定し日本永住を選択する者もいれば、グローバルな資源の獲得を通じて多国籍なものへと物語を再編する者もいた。これは第一世代と自らの世代の間に横たわる生きる条件の違いを認識する過程でもあり、その過程自体が第二世代が次世代の成長上のニーズを構築するための資源の獲得につながっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くのニューカマー第二世代がすでに次世代を育成する立場にある現状に鑑みて、かれらを教育の対象としてだけでなく教育する主体として捉え、そうした立場から展開される実践の可能性を探究する点が本研究の最大の特色である。その際、第二世代自身がさまざまな困難や出会いの経験を踏まえていかなる教育観を形成するのかについて丁寧に理解することを重視する。第二世代の教育観及び教育実践の解明は、さまざまな差異を有する子どもに対して日本の教育システムが提供し得てきたものと提供し損なってきたものを明らかにする作業をともなうがゆえに、諸個人の多様な生き方を支える教育環境がいかに設計可能かを考える上でも重要な意味をもつ。
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