研究課題/領域番号 |
17K04720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 帝塚山大学 (2020-2022) 京都華頂大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
松浦 真理 帝塚山大学, 教育学部, 教授 (10352923)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | Polder mentality / parental involvement / child day care / preschool / institutionallization / 親の会 / 保育理解 / 連絡ボード / 子どもを取り巻く環境の変化 / ヨーロッパにおける位置づけ / 学校組織と親の信頼関係 / 日本の親関与 / PTA活動 / 家庭教育支援 / 子育て支援 / 養育と教育の一体化 / 親関与のための段階的条件 / 対等なパートナーシップ / 教育機関のマネジメント理論 / 親別の学校戦略 / 親関与 / 自発性 / ケアからウェルフェアへ / 教育学 / 就学前教育 / オランダ / 比較教育政策 / パートナーシップ |
研究成果の概要 |
オランダは、先進国の中で子どもの主体的な幸福のポイントが最も高く、教育の自由、中でも親の学校選択権や学校内ルールに親の同意が必要なこと、で有名である。保育施策が1990年代後半から急激に拡充するなかで、保育内容は子どもの主体性を大切にし、施策手続きには親の会の意見を反映させようとするなど教育面での特徴に準じた方向性が見えた。 しかし、先行研究や関係者とのインタビューから、「制度化」されているほどには現実は機能せず、保育者との間の日常的な関係構築と乳幼児への親の直接的な子育てへの強固な考え方(Polder Mentality)が保育施設と保護者の関係性を形成していることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オランダにおいて歴史の新しい保育施策やその利用実態が、この国の伝統である親による教育の自由をどのように反映しているのか、価値の分散化が著しい昨今の世界情勢とどのように調和させているのかは、この国の教育・保育研究を進めるうえで大きな意義があるテーマであり、この研究はその一端を担うものである。 保育機関が、親やその他の関連機関とどのように連携接続していくのかはわが国でも喫緊の課題であるが、教育分野において親関与の長い歴史を持つ一方で、市場原理と直接連動する保育分野では異なる様相を見せているオランダの実態は日本と共通する部分が多く、有用な示唆を与えている。
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