研究課題/領域番号 |
17K04752
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
佐藤 哲夫 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (90187211)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 鑑賞教育 / 他者 / 対話 / レヴィナス / 超越 / 二人称 / 鑑賞 / 他者性 / 美術 / 美術教育 / 二人称的観点 / 作品との対話 / 教育学 / 哲学 / 美学 / 社会学 / 倫理学 |
研究成果の概要 |
「他者性の対話」という考え方を基底に持つ対話による鑑賞教育の必要性と可能性を、理論検討とペアでの美術鑑賞実験による実証研究から明らかにした。 理論検討では、レヴィナスの他者論等を考察し〈他者〉である作品と「私」の特別な関係という超越の倫理的次元があり、鑑賞教育はこのことを重視する必要があることが明らかになった。実験による実証研究では、「他者性の対話」が生起する場合があることを確かめることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年美術教育における鑑賞教育では対話型の鑑賞が行われることが多くなっているが、そこで一般に目指されているのは、鑑賞の知識・能力の伸長である。本研究で追究した「他者性の対話」による鑑賞は、こうしたリテラシーとしての鑑賞観と鑑賞教育観に代わるものである。そして、対話による鑑賞の「対話」を、自分以外の者(=他者)との話合いという常識的な捉えではなく、他者性の対話(=超越論的他者との関係)として理解しようとした点にある。「他者性の対話」は、超越や二人称的倫理に関わり、知識・能力の守備範囲を超えたものである。この見方は、鑑賞教育の理論と実践の両面に根本的な変革を求めるものである。
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