研究課題/領域番号 |
17K04779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
勝見 健史 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (20411100)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 国語科単元学習 / 評価 / 鑑識眼 / 自律性 / 言語運用 / 学習への還流 / 国語科教育 / 単元学習 / 学習評価 |
研究成果の概要 |
主体的言語運用プロセスを促進する鑑識眼評価においては、教師と児童が協働で学力の存在を見出す物語的(ナラティブ)な教師の評価観が不可欠であり、学習状況の「多面性・複雑性」「可動性・可変性」「自律性」をみとることが重要であることが焦点化された。また、鑑識眼評価が「動的」であるために、①評価活動に参画した児童との呼応関係による解釈の共有、②児童固有の学習の特色を決定づける文脈と往還する解釈、③児童のメタ状況をメタする解釈、④児童と教師の解釈の「ずれ」の存在の解釈、の4点の教師の見え方に特徴があることを明らかにし、評価が学習に還流するプロセスを、教師との対話を通した7つのステップとして構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、学習者主体の国語科単元学習における評価の曖昧さ、難しさについて、教育評価史と単元学習史を関係付けて具体的に焦点化した点である。それは、主体的学習の評価論を指導論との関係のみで解決するのではなく、評価論を学習論と連結して機能させることの難しさとその重要性への気づきであるといえる。第二に、鑑識眼による評価の新たな可能性を示唆した点である。それは、アイスナーが当初主張した、形成的評価の「補完」としての鑑識眼による評価とは異なる役割の具体的な教師の姿を提起するものである。第三に、学習に還流するための動的な鑑識眼評価は、教師の力量・成長という教師教育の視座からも注視すべきであるという点である。
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