研究課題/領域番号 |
17K04868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
毛利 猛 香川大学, 教育学部, 教授 (50219961)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 中一ギャップ / 小中連携 / 学校における働き方改革 / 持続可能性 / 曖昧さへの耐性 / 矛盾への寛容さ / 学校文化 / 進学不安 / 教員の働き方改革 / 若者の教職離れ / 学校統廃合 / 少子化 / 一貫教育 / 特別活動 / 小学校英語 / 働き方改革 / 物語論 / 小中一貫教育 |
研究実績の概要 |
実効性のある小中連携は、適応上の困難を抱えた少数の子どもへの支援と、平均的な多数の子どもたちへの取り組みの「両にらみ」にならざるを得ない。どちらの取り組みに重点を置くべきかについては、対象となる子どもの問題や、それぞれの中学校区の課題によって変わってくる。 その上で、学校における働き方改革の時代には、適応上の問題を抱えた子どもへの(ギャップをなくす方向での)援助の仕方を、平均的な多数の生徒に当てはめることなく、教師のエフォートを適切に配分しつつ、社会性や「たくましさ」を育成するための「学校ならでは」の地道な取り組みを続けていく必要がある。 昨年度に引き続き、新型コロナウィルスの変異株の感染拡大によって、学校に出向いての 研究取材は今しばらく控えなければならなかった。そういう研究上の制約のなかで、今年度は、子どもの社会性や「たくましさ」の育成という課題に通じる「曖昧さへの耐性」「矛盾への寛容さ」という人間の成熟したあり方についての理論的考察を行った。 その理論的考察のきっかけになったのは、中国四国教育学会第74回シンポジウム「SDGs時代の教育-教育・学習における変革・変容(transformation)とどう向き合うか-」の二人のシンポジストの提案に触発され、シンポジウムの指定討論者の立場から、シンポジウムの報告書に「持続可能性に向けての教育を考える」という論稿を寄せたことである。その論稿は、『教育学研究ジャーナル第28号』に再録された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1.今年度も、新型コロナウィルスの変異株の感染拡大によって、研究計画の大きな見直しを迫られた。小中連携の先進的な取り組みへの研究取材については、取りやめたり延期したりすることを余儀なくされた。 2.中国四国教育学会の第74回シンポジウムでの提案に触発されて、社会性や「たくましさ」の育成に通じる「曖昧さへの耐性」「矛盾への寛容さ」という人間のあり方について考察した理論的研究については、一定の成果を収めた。 1.2.を総合すると「やや遅れている」と判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの感染状況によって、この3年間、学校に出向いての研究取材については控えなければならなかった。しかし、感染症の5類移行により、今後は、小中連携の先進事例校の取り組みの研究取材を再開できるものと思われる。そうした成果も踏まえて、日本型教育の強みとも言える、子どもの社会性を育てるための「学校ならでは」の教育活動を取り上げ、これを教育学的に基礎づけていきたい。
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