研究課題/領域番号 |
17K04920
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
特別支援教育
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
藤野 博 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (00248270)
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研究分担者 |
松井 智子 東京学芸大学, 国際教育センター, 教授 (20296792)
黒田 美保 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 教授 (10536212)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / ASD / 心の理論 / 発達 / 言語 / 明示的 / 潜在的 / 視線測定 / 発達障害 |
研究成果の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)の児童の心の理論の発達とそれに関係する要因について以下の知見が得られた。(1)ASD児は定型発達児に比べ、フィクションの本を読む量が少ない。一方、心の理論課題成績とタイトルを知っているフィクションの本の数との間に相関があった。これは心の理論の発達によってフィクションの本への関心が高まることを示唆する。(2)ASD児は小学4年までに語い年齢の上昇とともに誤信念課題の通過率が高まる。しかし、言語力は誤信念課題通過のための十分条件ではない。(3)ASD児は、語い年齢の上昇に伴って明示的誤信念課題成績が向上するが、視線検出で測定する潜在的誤信念課題成績は変化しない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心の理論には言語を媒介として評価する明示的な側面と言語を介さずに視線の測定によって評価する潜在的な側面がある。ASD児における明示的な心の理論の発達については検討されてきたが、潜在的な心の理論の発達は検討されてこなかった。そして、ASD児の心の理論の発達に言語が関与していることが示唆されているが、潜在的な心の理論にもそれが当てはまるかどうかは検討されていない。また、ASD児の心の理論の獲得に言語が関与するならば、読書の傾向に関係する可能性があるが、その観点からの検討もなされていない。本研究は以上の問題を検討した。得られた知見はASDの児童生徒の社会性の発達と学習の支援に対する意義を有する。
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