研究課題/領域番号 |
17K04928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
特別支援教育
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
佐藤 将朗 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (30352561)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 視覚・重複障害 / 点字指導 / 初期学習 / 行たどり法 / 読指運動 / 切り取りパターン / 般化 / 点字触読 / 点字 / 特別支援教育 / 教育心理学 / 視覚障害 / 重複障害 |
研究成果の概要 |
本研究は視覚特別支援学校で行われている触読指導状況を鑑み、触読の般化の困難性を点字の初期学習段階の困難性と再定義して行った。読指運動を伴う行たどり法を初期学習者である1名の全盲・ASD児に適用したところ、点字の物理的特徴の違いの判断が可能であり、誤読も確認されなかった。さらに、学習開始3ヶ月後と1年後の触読材料の拡大に伴う触察の分析では、高い触察成功率を示した。しかし、2年後のさらなる触読材料の拡大に伴う触察では、時間を要し、スムーズな読指運動もみられなかった。これらの般化の困難性の原因の一つは現行の触読指導法である見本合わせ法にあると考え、著者は行たどり法を継続して指導することを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視覚特別支援学校に在籍する多くの幼児児童生徒は重複障害児である。このような幼児児童生徒の中でも全盲・知的重複障害児へ触読指導を行う機会は現在では少なくなっている。様々な理由があるものの、その理由の一つは視覚障害以外に併せ有する障害のない全盲児への触読指導をそのまま全盲・知的重複障害児に適用しているため、指導効果が得られにくいことがあげられる。 本研究の成果により、全盲・知的重複障害児の能力を伸長させるために、現行の指導法ではなく、読指運動を伴う触読指導が有効であることが明らかになった。これは一人でも多くの視覚・重複障害児の学習の質や生活の質を高めるために寄与するものといえる。
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