研究課題/領域番号 |
17K04977
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造化学
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研究機関 | 株式会社コンポン研究所 |
研究代表者 |
早川 鉄一郎 株式会社コンポン研究所, 研究部, 研究員 (90557745)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | クラスター / 水分解反応 / 酸化マンガン / 酸化セリウム / X線吸収分光 |
研究成果の概要 |
酸化Mnクラスターによる水分子活性化機能と酸化Ceクラスターの酸素貯蔵機能を利用した、酸化Mn-酸化Ce複合化クラスターによる新しい水分解反応機構を提案し、その検証を目的として研究を行った。構成原子数および組成を制御した複合化クラスターに対してX線吸収分光測定を行うことにより、クラスターへの酸素付加に伴うMnおよびCeの酸化の進行について調べた。その結果、酸化Mnクラスターを酸化Ceと複合化した効果として、Ceへの優先的な酸素貯蔵によるMnの酸化抑制が観測された。この効果が確認されたことで、当初提案した複合化クラスターによる水1分子分解の反応機構が有望であるとの結論を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の直接の意義は、酸化Ceへの優先的な酸素貯蔵と酸化Mnクラスターの酸化抑制という測定結果から、酸化Mn-酸化Ce複合化クラスターによる水1分子分解を有望な反応機構として提示したことである。さらに酸化Ceとのクラスター複合化による酸化抑制効果を酸化Mn以外でも確認し、様々な複合系に展開できる可能性を示した。 一方で測定手法の観点では、複数金属からなる酸化物クラスターに対してX線吸収分光を行い、構成元素それぞれの酸化状態を初めて測定した。この方法はMn-Ce酸化物クラスターに限らず適用可能であり、酸化状態が重要となる触媒のモデル系などのクラスター研究に新しい手法を加えたことになる。
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