研究課題/領域番号 |
17K05055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
下村 勝 静岡大学, 工学部, 教授 (20292279)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / 表面化学 / 共吸着 / シリコン / 分子吸着 / ナノギャップ / 高濃度ドーピング / 単分子デバイス / 表面吸着 / 表面再構成 / リン / 表面科学 / 単分子制御 |
研究成果の概要 |
分子を電極に固着しない「分子の移動を伴う素子」について研究するため、我々は、Si(111)-7×7構造をテンプレートとして、高濃度リンドープによる表面構造の変化とシリコン表面上における原子・分子共吸着時の挙動について調査した。高濃度リンドープ処理を行った試料を超高真空中で加熱すると、リン原子が一部埋め込まれた清浄表面構造とリンによって被覆されている領域が混在して観察されることが分かった。また、電極構造をパターニングした高濃度ドープ試料の作製を試み、酸化レートが非常に高速化することが分かった。この他、理論計算による分子の移動過程の解明、グラフェン試料への金属・分子共吸着実験が継続している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって得られた、高濃度リンドープ基板をアニールした際に得られるリン終端表面は、グラフェンのように2次元層構造であり、表面から伸びたダングリングボンドは共有電子対で充満されている。つまり反応不活性構造であることが予想され、酸素を含む反応性ガス吸着の制御ができる可能性がある。また、ピロールと共吸着させた場合の方が、電子供与生の原子・分子の吸着エネルギーが下がることが分かり、分子の移動を伴う素子における分子移動のメカニズムの理解が深まった。
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