研究課題/領域番号 |
17K05059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
野澤 和生 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (00448763)
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研究分担者 |
藤井 伸平 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (90189994)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 準結晶 / 結晶成長 / 第一原理計算 / 表面 / 吸着 / 薄膜 / 超薄膜 / 表面・界面物性 / 物性理論 |
研究成果の概要 |
本研究は、既存の準結晶基板上に蒸着した金属元素が形成する単元素準結晶超薄膜の原子構造と電子状態を、量子力学に基づく非経験的計算によって調べたものである。準結晶表面上のポテンシャルエネルギー面の解析により、吸着初期段階におけるPbとBiの吸着構造に差異が生じるメカニズムを明らかにした。単元素準結晶超薄膜の走査型電子顕微鏡(STM)像を計算し、STMで観測されない吸着原子層の役割を議論した。これまで報告のないAgでも単元素準結晶薄膜が形成される可能性が十分にあることを示した。通常のバンド計算によって非周期表面上の安定吸着サイトを求める手法について、計算精度を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、PbおよびBi単元素準結晶薄膜の成長過程においてSTMで観測されない吸着原子層が関与することが明らかになるなど、単元素準結晶の実現に向けて基礎的知見を積み上げることができた。これまで確認されていない元素(Ag)でも単元素準結晶薄膜が得られる可能性を示したことで、この分野の研究に新たな可能性をもたらした。また、本研究で用いた計算手法について詳細な検証を行ったことで、非周期結晶表面や欠陥のある表面に適用できる新たな手法を確立できた。
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