研究課題/領域番号 |
17K05065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
鶴岡 徹 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主席研究員 (20271992)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 可変容量素子 / 電気化学二重層 / リチウム固体電解質 / 電圧制御型発振器 / ナノイオニクス / 電圧制御型発振回路 / 酸化物 / 高分子 / 固体電解質 |
研究成果の概要 |
白金(Pt)/リチウムリン酸窒化物(LiPON)/Pt構造におけるLiイオン移動を利用して、可変容量機能を実証した。静電容量は主にLiPONとPtの界面に形成される電気化学二重層(EDL)に由来する。電圧印加により正極のLiイオンが負極に移動し、高電圧では正極のEDL容量が著しく減少する。その結果、LiPON容量素子は、電圧印加とともに容量が減少する。また、この可変容量素子を共振回路に組み込み、電圧制御型発振器(VCO)を構築した。このVCOは入力直流電圧の増加に伴い出力波形の発振周波数が指数関数的に上昇する。この結果はイオン移動型可変容量素子の有用性を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は酸化物固体電解質中のイオン(と電子)の移動により、誘電率や実効膜厚の変化などヘテロ界面の特性を劇的に変える「ナノイオニクス」の概念に基づく融合的な研究領域の開拓を狙ったものであり、従来の半導体の電子伝導を利用する「ナノエレクトロニクス」との対比という観点から学術的意義は大きい。その一例としてイオン移動型可変容量素子の実証を行い、当初想定していなかった電圧制御型発振器への組み込みにも成功した。固体電池応用に注目が集まるリチウム固体電解質のエレクトロニクス応用への有用性を示したことは社会的な意義も大きいと考える。
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