研究課題/領域番号 |
17K05068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
廣瀬 和之 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (00280553)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 絶縁体薄膜 / 帯電補償 / 表面電位 / X線光電子分光 / 励起電子 / 電子輸送 / SiO2/Si / 表面ポテンシャル / 帯電 / X線光電子 / 分光 / 界面 / SiO2 / 表面・界面物性 / X線 / 誘電体物性 / 超薄膜 / 電子・電気材料 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,X 線照射によって励起された電子の平均自由工程より膜厚が大きい“厚い絶縁体”薄膜において自己帯電補償が起きるか否かを明らかにすることである.Si基板上に膜厚0.5~3.0μmのSi酸化膜を成膜し, X線を試料に照射して,Si 2p光電子スペクトルのピークエネルギーから導出するSi酸化膜表面電位とSi酸化膜を流れる基板電流を同時に測定した後に,それらの値から,SiO2/Si構造の結合容量理論を用いてSi酸化膜の抵抗値を求めた.その結果,Si基板中で励起されSiO2薄膜に注入された電子が伝導帯下端を流れるという輸送機構を通して自己帯電補償が起きていることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
X 線が照射された際に発生する絶縁体薄膜表面の帯電は, XPS 測定などの分光分析の妨げとなっているが,その条件やメカニズムは十分には解明されていない.本研究では,X線が絶縁体薄膜を支える導体基板に達するものの,X 線照射によって励起された電子の平均自由工程より膜厚が大きい条件で,これまでに知られていなかった新たな表面帯電を緩和する現象が起きることを明らかにした学術的意義がある.さらに,X線照射時の絶縁体薄膜の抵抗値を求めるユニークな手法を考案して,そのメカニズムを考察すしたことに優れた独自性がある.
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