研究課題/領域番号 |
17K05170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡部 隆夫 大阪大学, 理学研究科, 教授 (30201198)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 代数群 / 簡約理論 / スツルム語 / ディオファントス近似論 / 反復指数 / ラグランジュスペクトラム / マルコフスペクトラム / 複雑性 / 連分数 / 線形代数群 / 数論的部分群 / 基本領域 / 最短ベクトル / 格子 / エルミート定数 |
研究成果の概要 |
本研究では、次の成果を得た。一つめは、有理数体上定義された一般線形群について、その算術商の基本領域の境界における0次元セルを決定するために必要となる最小点集合の計算アルゴリズムの開発である。これは、Minkowskiの簡約理論を応用することにより、最小点集合に含まれる行列の成分に対するよい評価を見出し、この評価にもとづいて最小点集合を決定するアルゴリズムを考案した。二つめは、スツルム語に対する反復指数の値集合の中の空隙の確定と最大集積点の決定である。反復指数はBougeaudとKimにより2019年に導入されたばかりの無限語に対して定義される新しい量であり、その性質を他に先駆けて解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最小点集合を決定するアルゴリズムができたことで、0次元セルを計算するための道具が一つ整えられたことになる。今回の研究では、最小点集合から0次元セルを決定する方法についても考察したが、多変数の高次連立方程式を解く必要があり、このプロセスの効率的な計算は今後の課題である。スツルム語を規定する基本的なパラメーターの一つである傾きが反復指数にどのように影響するかを部分的に解明したことで、反復指数のとりうる値を限定することができる。反復指数はディオファントス近似論における無理数性指数と関連することがわかっているので、ディオファントス近似論にも応用が見込まれる。
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