研究課題/領域番号 |
17K05262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
小沢 誠 駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (50308160)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 臨界的複体 / 禁止複体 / 埋め込み / 3次元球面 / クラトフスキーの定理 / 多重分岐曲面 / 3次元多様体 / ハンドル体結び目 / 橋分解 / 安定同値定理 / 橋位置 / 安定化 / 3価グラフ / ヒーガード分解 / 種数 / グラフ / 結び目 / height / trunk / representativity / 最小交点数 / 最小橋数 / 3次元多様体 |
研究実績の概要 |
2023年度は、2022年度にメキシコ国立自治大学で共同研究をした内容を論文にまとめることに費やした。実際に執筆する際に、議論が甘いところがあり、そこを埋める為に半年ほどかかった。完成した論文「Forbidden complexes for the 3-sphere」はarXiv (https://arxiv.org/abs/2403.18279)に投稿し、現在ジャーナルに投稿中である。 この論文の主要な内容について述べる。単体的複体Xが単体的複体Yに関して臨界的であるとは、XがYに埋め込み不可能であり、Xの任意の点pについて、X-pがYに埋め込み可能であるときをいう。Γ(Y)をYに臨界的な単体的複体から成る集合とする。この研究の主要な目的は、n次元閉多様体YについてΓ(Y)を決定することである。 まず、Γ(S^1)=φであり、Γ(S^2)={K_5,K_{3,3}}であることが分かった。更に、F_gを種数gの向き付け可能閉曲面とし、Ω(F_g)をF_gに関する禁止グラフから成る集合とするとき、Γ(F_g)={F_0, ... , F_{g-1}} ∪ Ω(F_g)が成り立つことを示した。次の研究対象は、Γ(S^3)である。Γ(S^3)については、未決定であるが、2次元パートがグラフとS^1との直積であるような2次元単体的複体について、決定することができた。 この臨界的という定義は、ある意味で不完全である。そこで、単体的複体から成る集合Cについて、X, Y∈Cが同値であるとは、XがYに埋め込み可能であり、YがXに埋め込み可能であると定義する。この同値関係の下、臨界的の定義を改めると、完全となる。例えば、K_5上の錐CK_5について、[CK_5]は臨界的となる。一般に、XがS^3に埋め込み不可能ならば、Xの部分複体X'が存在して、[X']がS^3に関して臨界的であることを示せた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年3月末にarXivに論文を投稿し、4月中旬にはジャーナルに投稿した。現在クイックレポートが届いたので、その対応中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後については、現在投稿中の論文をアクセプトまで持っていきたい。 また、論文中ではできなかった定理の一般化を研究目標としたい。
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