研究課題/領域番号 |
17K05323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石渡 通徳 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (30350458)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 臨界型偏微分方程式 / プロファイル分解 / コンパクト性の破れ / 時間大域解 / 変分問題 / 臨界放物型方程式 / ソボレフ臨界指数 / 時間大域的有界性 / エネルギー臨界 / 熱方程式 / 非コンパクト性 / バブリング / 変分解析 |
研究成果の概要 |
相空間の中で非コンパクトな解軌道を持つ偏微分方程式のについて、時間大域的な漸近挙動を扱った。また、これらの偏微分方程式に付随する関数不等式について、非コンパクト性の状況を解析するため、最大化問題の可解性を扱った。半線型放物型方程式については、時間大域解に沿って解のソボレフノルムは有界であること、また解は有限個の全空間の平衡解が非コンパクト群作用の下で変形された「バブル」の重ね合わせで表されることを示した。Trudinger-Moser 型不等式に付随する最大化問題については、コンパクト性を破壊する低階項の大きさと制約条件のパラメータの大小に依存して最大化問題の可解性が変化することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の力学系理論は、解軌道が相空間の中で相対コンパクトな場合、解のオメガ極限集合が力学系の平衡点の集合の部分集合になることを主張するものであったが、本来偏微分方程式論など具体的な理論での興味は「有界な解軌道」の漸近挙動である。従って、従来の力学系理論における軌道のコンパクト性の仮定は、強すぎる仮定とみなすことができる。本研究によって扱われたいくつかの非コンパクト性を内包する偏微分方程式についての結果から、「有界性+プロファイル分解」パラダイムに基づく解析が有効であることが示された。これにより、既存の抽象力学系の理論を、解軌道が非コンパクトだが有界な場合に拡張する足掛かりを得ることができた。
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