研究課題/領域番号 |
17K05340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 神奈川大学 (2020-2021) 沼津工業高等専門学校 (2017-2019) |
研究代表者 |
松澤 寛 神奈川大学, 理学部, 教授 (80413780)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自由境界問題 / 反応拡散方程式 / 多安定型 / テラス解 / propagating terrace / 進行波 / 球対称 / 放物型方程式 / 解の形状 |
研究成果の概要 |
本研究では外来種侵入のモデルとして数理生態学に現れる反応拡散方程式の自由境界問題を扱った。この問題は生物の個体数密度と生物の生息領域の境界がともに未知であり,それを同時に決定する問題である。この問題はDu-Lin(2010)によるモデルの提唱より盛んに研究されてきた。本研究では特に非線形項が2つの正の安定平衡点をもつpositive bistable型非線形項の場合について,十分時間が経過した場合について個体数密度を表す関数の定義域全体での形状が、空間1次元および空間高次元球対称の場合について完全に解明できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反応拡散方程式の自由境界問題は外来種が生息領域を拡大する現象のモデルに端を発しており、現実問題の観点からもその理論的解析は重要である。本研究で扱うpositive bistable型の非線形項は北アメリカに住む森林害虫の個体数密度のダイナミクスのモデルに現れる非線形項である。数学的には反応拡散方程式の自由境界問題における解の定義域全体での漸近的形状を調べる手法を確立したといえる。今後,生態系のしくみ,さらには環境保全にいたるまで課題解決のひとつの手がかりとなりうる。
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