研究課題/領域番号 |
17K05367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学基礎・応用数学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
増田 弘毅 九州大学, 数理学研究院, 教授 (10380669)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 確率過程モデル / 擬似安定レヴィ過程 / 統計的漸近理論 / 非正規型擬似安定尤度解析 / 確率過程の統計推測 / 局所安定ノイズ過程 / 高頻度データ / 非正規型疑似尤度解析 / 確率過程の推測 / 確率微分方程式の統計 / 漸近最適推測 / 統計数学 / 確率論 |
研究成果の概要 |
非正規ノイズ型確率過程モデルに基づいた回帰モデルを提案し,局所安定擬似尤度による推測理論を構築した.特に顕著な成果として,変動指数とスケール構造の識別不能性が,モデルのスケール構造の一種の不均一性によって漸近的に解消されることが示された.その結果,モデルを特徴付ける変動指数,トレンド構造,およびスケール構造の同時推測法が確立された.またモデルのエルゴード性を仮定せず,近似信頼集合の簡明かつ統一的な構成が可能となった.本研究成果は「拡散過程モデルに対する正規型擬似尤度推定」の図式を拡張するため,非正規従属性構造の非エルゴード的推測における一つの標準・基礎体系構築への多大な貢献が期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年計算機能力の爆発的進歩にともない,複雑な従属性および強い非正規性や時間非一様性が宿る高頻度時系列データが,数多の応用分野で確保可能となってきた.本研究では,これらのデータを適切に扱うための新たな推測理論体系の構築に取り組んだ.特に顕著な研究成果は,本研究で提案された擬似尤度(推定手法)によってモデルの全パラメータの近似信頼集合が構成可能となり,モデルのトレンド構造およびスケール構造のモデル評価基盤が得られたことである.提案された全ての手法は理論的に保証されたものであり,その実行アルゴリズムは明快で再現性も容易に担保できるため,内部機構のわかる統計ソフトウェアでの実装へつながる.
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