研究課題/領域番号 |
17K05430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 幾芳 北海道大学, 理学研究院, 名誉教授 (20109416)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 複素座標スケーリング法 / 多体共鳴状態 / 9Be / 仮想状態 / 光分解反応 / 連続状態 / 不安定核 / 共鳴状態 / 多体連続状態 / 非束縛状態 / 光分解断面積 / チャンネル結合 / 原子核 / 複素座標スケーリング |
研究成果の概要 |
離合集散する核子多体系としての原子核における束縛状態、共鳴状態、各オープン・チャンネルの連続状態を統一的に記述する複素座標スケーリング法を用いて連続状態の特徴的性質を調べる新たな方法を構築した。その結果、① 複素座標スケーリング法では扱えなかった仮想状態(virtual state) が複素スケーリングされた連続状態を分析することによって、調べられることを示した。② 共鳴状態や様々な連続状態に分解した連続準位密度(Continuum Level Density)を用いて、散乱・反応断面積が分析できることを示した。③ これらの方法を用いて、A=9(9Be, 9B)の構造を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、不安定核物理の研究の進展によって、ドリップ・ラインと呼ばれる核子放出限界近傍の弱束縛原子核の性質が調べられ、安定核領域から離れた不安定核の性質は安定核と大きく異なることが分かってきた。弱束縛系は僅かなエネルギーで分解し非束縛状態になることから、束縛状態と連続状態の結合が重要になると考えられ、不安定核の理論的研究にとって、束縛状態と同時に非束縛状態である連続状態を記述することが出来る新たな枠組みが必要不可欠になってきている。このような新たな枠組みとして、複素座標スケーリング法を用いた多体連続状態を記述する方法の研究は、不安定核物理の解明と理解にとって重要な役割を果たすと期待される。
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