研究課題/領域番号 |
17K05436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
松尾 正之 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70212214)
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研究分担者 |
関澤 一之 新潟大学, 研究推進機構, 特任助教 (00820854)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 中性子星内殻 / 中性子超流体 / 中性子過剰核 / 集団励起 / 対相関 / 中性子過剰原子核 / Anderson-Bogoliubovモード / 近接効果 / 集団運動 / 密度汎関数理論 / 超流体音波 / 中性子星 |
研究成果の概要 |
中性子過剰原子核と希薄な中性子超流体とが共存する中性子星の内殻物質を対象に、原子核密度汎関数を主たる手法として、超流動性の微視的起源である対相関が引き起こす低エネルギー集団モードを解明する理論研究を行なった。中性子超流体の素励起モードである超流体音波と中性子過剰原子核の集団励起(並進運動・表面振動)との結合が弱いという新たな知見を得た。また、中性子過剰原子核と非束縛中性子の相互作用が対相関によって影響を受け、通常のポテンシャル共鳴とは異なる特異な性質を持つ準粒子共鳴が現れることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主要な結論は、中性子星内殻における2つの素励起モード、中性子超流体の音波と原子核の集団運動の間の結合が弱い可能性を理論的に指摘したことである。このモード間結合が弱い場合、内殻物質の熱伝導率が大きくなることが推定され、中性子星内殻の熱伝導が関与する現象を理解する上で新たな視点を与える可能性がある。また、本研究は、内殻中では原子核と中性子の散乱が対相関によって大きく影響を受けることも指摘するものである。これらは、中性子星内殻における中性子対相関の役割がこれまで認識されていた以上に広範であり、さらなる研究の必要性を示すものである。
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