研究課題/領域番号 |
17K05444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 九州大学 (2019-2020) 広島大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
山本 一博 九州大学, 理学研究院, 教授 (50284154)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ウンルー効果 / 曲がった時空上の場の量子論 / 量子もつれ / 揺動散逸関係 / デコヒーレンス / 光学機械振動子 / 量子場の非局所相関 / スピノル場のウンルー効果 / 重力波のウンルー効果 / 重力の量子性 / ド・ジッター時空 / 非局所相関 / エンタングルメント / 量子真空物理 / 量子エンタングルメント / 重力 |
研究成果の概要 |
重力と量子力学の融合を目的とし、相対論と量子論が同時に重要な役割をするウンルー効果に着目して、量子場の真空が持つ量子もつれが作る非局所相関の構造とそれに起因する量子放射の存在を明示した。スカラー場だけでなく、重力波、スピノル場の4次元ミンコフスキー真空に対し、リンドラー時空とカスナー時空の量子もつれによる記述を初めて与えた。ドシッター時空上のスカラー場のバンチ-デイビス真空に対しても、static chartの量子もつれによる記述を与え、真空場と相互作用して加速運動をするウンルー-ドウィット検出器から生じる量子もつれに起因する量子放射を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホーキング放射の類似としてウンルー効果の検証は、重力と相互作用する量子系が持つ性質を解明する上で重要である。ウンルー効果は、量子場の真空の量子もつれに起因しているので、スカラー場のみならず、現実的なスピノル場や重力波の量子場の真空の量子もつれによる記述は、ウンルー効果が関わる理論予言の際に役立つ成果である。また、ウンルー・ドウィット検出器による量子場の量子もつれの検証に関する理論模型が、重力の量子性の検証実験のために提案された理論模型と構造が似ていることに着目し、ニュートン重力による量子系の量子もつれの生成やデコヒーレンス進化を明らかにした。これは今後の重力の量子性の検証研究に役立つ。
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