研究課題/領域番号 |
17K05454
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠 関西大学, システム理工学部, 教授 (30396600)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 核半径 / 核反応 / αクラスター状態 / 超短寿命核 / エキゾチック核 / 波動回折 / αクラスター構造 / クラスター模型 / Λハイパー核 / 波動回析 / フランフォーファー回折 / ハイパー核 |
研究成果の概要 |
原子核は核子から構成される有限量子多体系であり、その基底状態は全ての核子が密集した空間的にコンパクトな構造をしている。一方、軽い原子核の励起状態には一塊の原子核が複数のサブユニット(クラスター)に解離した「クラスター構造」が現れてくる。クラスター状態の典型例として、12Cが3つのα粒子(4He原子核)に解離した3αクラスター構造がよく知られている。3α状態は弱結合なため基底状態に比べて核半径が顕著に増大することが予想されており、3α状態の場合、その核半径は2倍程度増大すると考えられている。本研究では、3α状態を終状態に励起する核反応に注目し、3α状態の核半径増大を実証しようとするものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究における最も重要な学術的特色は、超短寿命で崩壊する励起状態の核半径を定量的に評価する点にある。これまでにもβ崩壊に対して不安定な原子核(不安定核)に関する核半径研究が進められてきており、様々な半径増大現象が指摘されてきた。不安定核は弱い相互作用で崩壊するため、その寿命は一番短いものでもミリ秒(~10-3秒)程度である。しかしながら、本研究で研究対象とするαクラスター状態の崩壊寿命はゼプト秒(~10-21秒)程度であり、不安定核とは比較にならないほどの超短寿命な極限状態である。本研究は「超短寿命励起状態の核半径研究」という全く独創的な新規研究分野を開拓するものである。
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