研究課題/領域番号 |
17K05464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江成 祐二 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教 (60377968)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ヒッグス / LHC / トリガー / エレクトロニクス開発 / FPGA / ファームウエア / 素粒子実験 / アルゴリズム / 先端的通信 |
研究成果の概要 |
LHCおけるヒッグス結合定数測定を念頭に置いたトリガーレベル解析手法の基盤を形成するため、物理解析手法の研究とFPGAを用いた実装の2本柱で本研究を遂行した。物理解析の面ではヒッグスがbクオーク対に崩壊するモードの証拠や将来の精密測定における信号モデルの不定性についての知見が得られ、新しい測定手法の方針を固めることができた。FPGAへの実装についても、演算のコアとなるDSPの使用方法や計算遅延時間の制御手法、システムの効率的な制御手法を確立した。また膨大なデータの送受信するための新しい光通信デバイスのテストカードの設計、製作および試験を実施し、実際のシステムの設計および製作の基盤を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は真空は安定であるかという疑問に答えるため、ヒッグス粒子の自己結合定数の測定を目指している。この結合定数は現段階では測定不可能であるが、本研究を発展させ2026年から始まるLHCの高輝度ランにおいて測定が実現できた暁には、宇宙の成り立ちを説明しうる世界初の結果となる。トリガーレベル解析は、まだ実現されておらず、全く新しい解析手法である。この手法を確立することにより、本研究の主目的に限らず他の物理量についても、困難とされる測定の可能性を開くベンチマークとなる。これにより、LHC・アトラス実験において標準模型の裏に潜む物理を展開していく足がかりとなる。
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