研究課題/領域番号 |
17K05492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 壮智 東京大学, 物性研究所, 助教 (50636503)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 超伝導接合 / 半導体 / 磁性 / ジョセフソン効果 / 近接効果 / スピン三重項超伝導 / 強磁性体 / アンドレーエフ反射 / スピンフィルター / スピン物性 / 磁性半導体 / 超伝導材料・素子 / スピンエレクトロニクス / 半導体物性 / メゾスコピック系 / 低温物性 |
研究成果の概要 |
本研究では、強磁性半導体である(In,Fe)Asと超伝導体のNbを用いて超伝導接合を作成し、その電気抵抗が0.1 K程度の極低温で消失することを確認した。電流電圧特性の測定から、このゼロ抵抗がジョセフソン効果によるものであることを示し、強磁性半導体中に超伝導電流を流すことに世界で初めて成功した。また、超伝導臨界電流の磁場依存性や温度依存性から、この強磁性半導体中を流れる超伝導電流がスピン三重項のクーパー対によるものであることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はこれまで困難であった強磁性半導体中での超伝導近接効果と有限の超伝導電流の観測に世界で初めて成功した。強磁性半導体は強磁性金属と異なり、電場によって磁性を大きく変えることができるため、これを用いた超伝導接合では超伝導電流のスピン状態を電場で制御する、これまでにない画期的な超伝導デバイスの実現も期待できる。強磁性半導体はスピントロニクス材料としても有力であり、スピン三重項超伝導のスピントロニクスへの応用可能性も示すことができた。
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