研究課題/領域番号 |
17K05525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
柳澤 達也 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (10456353)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 強相間電子系 / 奇パリティ多極子 / 低温物性 / 磁性 / 超音波 / アクチノイド / 多極子 / 強磁場 / 極低温 / トロイダル秩序 / 強相関電子系 / 物性実験 / 電気磁気効果 / マルチフェロイクス |
研究成果の概要 |
空間反転対称性を破る渦状磁気構造(磁気トロイダル秩序)を示すウラン化合物(UNi4B)の弾性応答を超音波位相比較法を用いて極低温・強磁場領域まで精密に測定した。その結果、ハニカム構造の中心に存在するUサイトが磁気トロイダル秩序下においても常磁性状態を保ちつつ四極子自由度を有することと、磁場方向に対してこの電気四極子の応答が強い異方性を持つことをあきらかにした。また、極低温において20 Tを超える高磁場領域(H || b)に未解明の秩序相(V相)を新たに発見した。これらの結果は、本系の渦状磁気構造とスピンの再配置転移において電気四極子が重要な役割を果たしていることを強く示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁場下で堅牢な電気四極子自由度を自在に制御できるようになれば、新たな量子メモリや、磁場に対して堅牢な量子デバイスなどへの応用が期待される。今回実証されたのはその基礎となる現象のため,今後はその物理をしっかりと構築することが重要である。また,本研究で採用した強磁場・極低温下における精密超音波測定の手法は様々な化合物に応用可能であり,磁気相図の構築から新奇な量子現象の機構解明に役立てることができる。
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