研究課題/領域番号 |
17K05557
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
|
研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
鴻池 貴子 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主任研究員 (70447316)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 有機伝導体 / ディラック電子 / 軌道反磁性 / 有機導体 / 反磁性 / 磁化率 / 分子性固体 / 強相関電子系 / 物性実験 / 磁気物性 |
研究成果の概要 |
本研究は,圧力下でグラフェンと同様の線形分散を持つことが知られているバルクの有機導体alpha-(BEDT-TTF)2I3を対象として圧力下磁化率測定を行い,ディラック電子系特有のバンド間磁場効果による巨大軌道反磁性を実験的に明らかにすることを目的としている.本研究により対象物質において明瞭な反磁性を初めて観測することができたが,経時変化による構造転移の可能性が排除できず,反磁性の起源を断定するためには更なる研究が必要である.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2010年にノーベル賞を受賞したグラフェンは高いキャリヤ移動度等の優れた性質を持つが,これらの性質はグラフェンにおいて質量ゼロの相対論的ディラック電子系が形成されていることに起因する.ディラック電子を利用した次世代の超高速・低消費電力デバイス開拓には,基礎物性の解明が必須となるが,グラフェンは極微細な結晶で実験的研究が難しい.そこで本研究ではバルク結晶として初めてゼロギャップディラック電子系を実現した有機導体の実験的研究を行っている.従来の固体物理の枠組みを超えたディラック電子物性の研究は学術的意義が高いとともに,ディラック電子系材料の実用化に必要不可欠であり社会への貢献にも繋がる.
|