研究課題/領域番号 |
17K05565
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
|
研究機関 | 静岡大学 (2018-2019) 東京大学 (2017) |
研究代表者 |
野口 良史 静岡大学, 工学部, 准教授 (60450293)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 第一原理 / グリーン関数法 / 励起スペクトル / GW近似 / Bethe-Salpeter方程式 / 第一原理計算 / 励起状態 / 内殻束縛エネルギー / 多体摂動論 / XPS / GW法 / 計算物理 / 物性基礎論 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、内殻電子励起スペクトルを高精度に第一原理から計算することのできる手法の開発を目指した。本研究課題では3カ年計画で、まず既存のグリーン関数法を分子の内殻電子励起スペクトル計算に適応し、計算精度の確認を行うことから始めた。その後、さらなる計算精度の向上を目指し、本研究課題では新たに、self-consistent GW(SCGW)法を開発した。さらに、SCGW法で必要となる膨大な計算コストを処理するために、該当部分のプログラムのGPGPU化を行った。最終年度には、本プログラムを用いて実際にいくつかの分子に対して内殻電子励起スペクトルの計算を行い、一定の計算精度向上が確認できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内殻電子励起スペクトルは物性を理解する際には欠かすことのできない重要な情報を含んでいる。内殻電子励起を第一原理から正確に計算することのできる手法の確立が待ち望まれている。既存のグリーン関数法では数百eVにも及ぶ内殻電子励起エネルギーを数eV程度の誤差が生じることが報告されている。本研究課題では3カ年計画で、この数eVの誤差を改善する新たな第一原理計算手法の開発およびプログラム開発を行った。既存の手法から一定の改善を確認することができた一方で、計算精度の面では改善の余地があることも確認できた。さらなる手法開発の必要性を感じる結果となった。
|