研究課題/領域番号 |
17K05566
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
赤井 久純 東京大学, 物性研究所, 特任研究員 (70124873)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 全電子第一原理計算 / フルポテンシャルKKR法 / 密度汎関数法 / グリーン関数法 / コヒーレントポテンシャル近似 / 計算物質科学 / 計算機マテリアルデザイン / 全電子電子状態計算手法 |
研究成果の概要 |
本研究では高速性というKKR法(コーリンハ・コーン・ロストーカ法)の特徴を活かしたまま,より高精度な計算を可能にするフルポテンシャルKKR法の開発を行った.フルポテンシャルKKR法自体は従来から存在するが,空間の多面体分割という方法を使うために高速性が犠牲にされ,また力の計算に適用することが困難である.この問題を解決するために,空間の多面体分割にたよらずフルポテンシャルKKRを実現する複数の異なった方法を試みた.その結果,通常のKKR法から出発して,格子間隙位置やその周辺のフルポテンシャル部分を摂動として取り扱う方法が最も有効であることを見出した.この方法は力の計算も可能にするものである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体中電子の第一原理計算の重要性は,基礎科学のみならず,材料開発の観点からも広く認識されるようになってきた.この方法の有効な利用のためには,信頼性の高い計算が,多数の物質群に対して実行されその結果が蓄積されることが必須である.KKR法は高速計算と不規則合金の計算等に対しても適用できるという他にない長所を合わせ持っており有用である.本研究では高速性というKKR法の特徴を活かしたまま,より高精度な計算を可能にするフルポテンシャルKKR法の開発を行った.従来のフルポテンシャルKKR法とは異なった新しいアプローチに基づくものであり,従来法では難しかった高速計算や原子にはたらく力の計算が可能となった.
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