研究課題/領域番号 |
17K05576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 健自 京都大学, 情報学研究科, 助教 (80303882)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 有向浸透現象 / テンソルネットワーク / 非平衡定常状態 / レニーエントロピー / 吸収状態相転移 / 有向浸透ユニバーサリティクラス / 繰り込み群 / テンソル繰り込み群 / 斜交射影 / 非平衡臨界現象 / 吸収状態 / 行列積状態 / 非対称テンソル / エンタングルメント分岐 / 1次元非平衡系 / マスター方程式 / カノニカルフォーム / 計算物理 |
研究成果の概要 |
伝染病の伝搬や乱流の発生など様々な物理現象の背後に共通する普遍性の理解を進めるために、これらの時間発展する非平衡系を数値的に安定して計算する手法を、量子情報分野で考案されたテンソルネットワークをベースにして開発した。さらに新手法を用いて、前記の非平衡系を単純化した有向浸透現象モデルに適用し、情報量の1種であるレニーエントロピーを評価し、この現象の特徴である吸収状態との関連を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
テンソルネットワークは量子情報分野のツールでこれまでに主に平衡系の研究に用いられてきた。我々は、時間発展する非平衡系においても、この手法は有効で、従来法では得ることが難しい量を計算することができることを示した。例えば、系の複雑さを表す平均情報量は従来のモンテカルロ法では求めることが困難であるが、そういった量もテンソルネットワークでは計算することが可能になる。この特性を利用して、多くの物理現象と関係のある有向浸透現象の情報量的特性を明らかにした。
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