研究課題/領域番号 |
17K05580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中村 正明 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 准教授 (50339107)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | トポロジカル物質 / 偏極演算子 / 量子スピン系 / 強相関量子系 / Hubbard模型 / Lieb-Schultz-Mattis定理 / 朝永・Luttinger液体 / 厳密基底状態 / 朝永ラッティンジャー液体 / 偏極 / カゴメ格子 / 動的スピン磁化率 / トポロジカル絶縁体 / ハバード模型 / エンタングルメントエントロピー / ひねり演算子 / 量子ホール効果 / グラフェン |
研究成果の概要 |
強相関量子系における偏極演算子の基底状態での期待値は、伝導相と絶縁相の区別だけでなく、絶縁相における系のトポロジーに関する情報も含む物理量であるが、これを特定の励起状態での期待値として拡張したとき、様々な1次元量子系において、トポロジカルな情報を増幅して抽出する役割があることを見出した。また、偏極演算子のトポロジカル相転移近傍での挙動の解析について解析し、さらに、トポロジカル状態と関連する頂点共有型の構造を持つ格子上での一般化Hubbard模型の厳密な基底状態の構成を行い、エンタングルメントエントロピーなどトポロジカルな情報に関連する量の厳密な計算を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トポロジカル絶縁体の提唱(2005)とその実験的検証(2009)に触発されて、固体物理におけるトポロジカルな物理現象の探究が理論・実験の双方で盛んに行われている。また、既存の物理現象に関してもトポロジカルな観点からの再検討が広く行われ、新たな展開が起きている。特にトポロジカルな物理現象についてはその元祖とも言えるKosteritz- Thouless転移やHaldane予想が2016年のノーベル物理学賞の受賞対象ともなり、この研究分野をさらに発展させようという機運が高まっている。そのような中でトポロジカル相とトポロジカル相転移の特定や検出法に関する基礎付けを行うことは意義深いと考えられる。
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