研究課題/領域番号 |
17K05591
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 |
研究代表者 |
加藤 豪 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, メディア情報研究部, 主任研究員 (20396188)
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研究分担者 |
丸山 耕司 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 客員准教授 (00425646)
尾張 正樹 静岡大学, 情報学部, 准教授 (80723444)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 量子システム / 間接制御 / 数理物理 / 量子情報 |
研究成果の概要 |
本研究では、量子間接制御の枠組みによって実現しうる動的リー代数に関して研究し、その完全な分類を実現した。具体的には、間接空間上のエルミート行列で表現されるジョルダン代数の分類と動的リー代数が深い関係にあることを鍵として、ジョルダン代数のエルミート行列表現を全て列挙することで実現した。さらには、求めた動的リー代数の分類と具体的な系との関連について考察をおこなった。その結果、量子システムが持つ対称性が間接制御における動的リー代数の構造に与える影響を明らかにした。さらには、スピン系などにおいても、わずかな状況の変化で、可能な操作の集合が急激に増加する現象が容易に起こりうることも発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
間接的に量子系を制御することによる量子情報処理は、個別の状況それぞれに異なる解析の困難さが存在すると信じられていました。そのため、量子計算機など、中規模以上の量子系を利用しようとする際、間接制御を用いた量子情報処理の実現は積極的には研究されてきませんでした。本研究では、規模がいかに大きな量子系であろうとも、そこに含まれる2個以上の量子ビットを任意に操作できれば、その量子ビットに間接的に繋がった量子系に対する任意の制御が本質的に普遍的に可能であることが示しました。これにより、中規模以上の量子系であったとしても、間接制御が、量子情報処理を実現する手段の一つとして候補になりうることが示されました。
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