研究課題/領域番号 |
17K05592
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木野 康志 東北大学, 理学研究科, 准教授 (00272005)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 反水素 / 反陽子 / 陽電子 / 反物質 / エキゾチック原子 / 少数多体系 / 非断熱過程 / 共鳴状態 / 原子衝突 / 小数多体系 / 少数多体型 |
研究成果の概要 |
低速反水素原子と水素原子またはポジトロニウムの四体系の非断熱組替え精密計算をおこなった。計算結果は断熱近似による従来の計算結果を大きく改善した。計算結果から物質と反物質間の特徴を明らかにした。物質と反物質中の粒子と反粒子が自発的に対となる組み替え反応が、物質と反物質の衝突で主要な反応となる事が分かった。また、原子核と反原子核間の核力による相互作用が、量子効果により原子・分子のスケールまで影響を及ぼした。三体模型では表現しきれなかった内部構造をもつ粒子同士の反応や共鳴状態が内部に共鳴状態を含む二重の共鳴状態など四体系特有の現象が取り扱えるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
標準理論において保証されるCPT対称性や、重力相互作用における弱い等価原理を検証する上で、良いプローブとなる低速反水素原子を取り扱う上で基礎となる原子衝突過程を明らかにした。測定が困難な原子核と反原子核間の相互作用が、反水素化水素分子のエネルギーや寿命から直接測定できることが明らかになった。反水素と地球との重力相互作用の研究に必要な超低速反水素生成のための材料となる反水素陽イオンの生成についての基礎データが得られた。 また、物質と反物質の最小単位としての水素原子と反水素原子の反応過程を明らかにすることにより、物質科学の理解の幅が広がった。
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