研究課題/領域番号 |
17K05594
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
北島 昌史 東京工業大学, 理学院, 准教授 (20291065)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 超低エネルギー電子衝突 / 衝突断面積 / 放射光 / Cold Electron Collision / 電子衝突断面積 / 電子散乱 / 電子Cold Collision / 超低エネルギー電子ビーム / 原子・分子物理 / プラズマ・核融合 / 量子ビーム |
研究成果の概要 |
超低エネルギーの電子-分子衝突では、電子のde Broglie波長が極めて長くり、さらに衝突時間も分子の振動周期程度まで長くなる。このため入射電子と核の運動が強く相互作用し、特異的な散乱現象が期待される。 本研究では、世界で初めて10 meVを下回る衝突エネルギーにおけるH2および同位体であるHD, D2の超低エネルギー電子衝突断面積の測定し、特異的な散乱現象を見出した。また、水素分子で得られた興味深い結果と比較するために、酸素分子の超低エネルギー電子衝突断面積の測定・解析を行った。これらの結果、超低エネルギー電子-分子衝突における特異な散乱過程を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素分子は最も簡単な分子であり、電子-水素分子衝突は量子力学における散乱理論モデルの検証という点で最も優れた系である。このような最も基礎的な系で、超低エネルギーにおいては、これまで広範な系に適用されてきた理論モデルの破綻が明らかになったことは重要である。 さらに、電子-原子・分子衝突により引き起こされる過程は、自然界から身の回りの製品に至るまで広く応用され、広範な分野の基礎過程である。特に、室温以下のエネルギーに対応する超低エネルギー電子衝突全断面積は不足しており、本研究による研究は極めて重要な物理量を与えるものである。
|