研究課題/領域番号 |
17K05596
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
渡辺 信一 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (60210902)
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研究分担者 |
斎藤 弘樹 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (60334497)
中川 賢一 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (90217670)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光格子 / 原子波束 / 励起バンド状態 / 選択的励起 / ニューラルネットワーク / ボース・ハバード模型 / 原子干渉計 / ブラッグ回折 / 波束形成 / Dirac点 / ボース・アインシュタイン凝縮 / 機械学習 / 極低温原子 / 量子操作 |
研究成果の概要 |
レーザー光で形成した光格子に極低温原子を捕らえ、レーザー振幅を変調することで、原子波束を操作する技術が確立されている。本研究では確率論的な振幅変調によって、原子を特定の励起バンド状態へ選択的に励起する実験手法を量子シミュレーションによって調べ、ほぼ100%の確率で標的状態を形成する最短時間パルス配列を見出した。また、原子の量子もつれ状態形成については、ボース・ハバード模型を対象に、機械学習の畳み込みニューラルネットワークを密度行列の計算に応用し、有限温度密度行列計算の優れた実施例を示した。これらの成果は、量子情報や量子コンピューターに象徴される高度な量子系の制御技術開発において有用である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
20世紀初頭に量子論が完成したのち、研究の対象は積極的に量子系を操作する技術の開発へと進んだ。特に、レーザー冷却された極低温原子は、量子情報や量子コンピューターなどのキーワードに象徴される高度な量子技術へと応用された。光格子は原子を捕獲し、その状態を制御する目的で導入されて久しく、本研究では特に原子波束の運動量状態を制御する手段として有効に用いられた。実験においても、量子操作を駆使した原子干渉計は高精度で重力加速度を計測する技術へと発展した。本研究はこのような高度な技術に関わる量子現象の理論的研究および関係する実験技術の開発に貢献するもので意義がある。
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