研究課題/領域番号 |
17K05613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 晋平 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (40379897)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 自己駆動現象 / 自己組織化 / 動的集団挙動 / 自己駆動液滴集団 / 動的集団構造形成 / 反応拡散場 / アクティブマター / 生物的運動 / 集団運動 / 自己駆動 / 間欠運動 / 反応拡散 / 表面張力 / 自己駆動粒子 / 非平衡構造 / 人工生命 |
研究成果の概要 |
水面に浮かぶ有機溶媒液滴は、そこから溶け出した溶媒によって周囲の表面張力場を変化させ、表面張力の強い方へ運動する。液滴自身が力の場を作り出すので、この運動を自己駆動現象という。液滴が複数存在しているときは、個々の液滴が作り出す表面張力場が他の液滴の運動にも影響する。さらに、我々の液滴系では水中にも界面活性剤が存在し、表面に溶け出した有機溶媒分子と反応する。これらの現象が重なり合って、液滴の集団は複雑な、時に生物的な挙動を示す。本研究では、実験及びシミュレーションによって、この現象のメカニズムを研究し、上述の効果を取り込んだモデルが実験をうまく説明できることを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
要素の自己駆動とそれによる集団の組織化は、生物界ではありふれた現象である。最近、非生物の要素であっても、同様の現象が見られることが注目されている。このような物質はアクティブマターと呼ばれ、自発的に蓄積したエネルギーを変換し運動するシステムとして、また自律的に運動できるシステムとして、様々な研究がなされている。本研究は、その中でも特に複雑で生物的な挙動を示す、水面に浮かんだ有機溶媒液滴システムに対して、その駆動メカニズムを実験とシミュレーションによって解明した。本研究の成果は、生物集団の集団形成メカニズムの研究や、自発的に組み上がって作動するロボットの開発などへの応用が期待される。
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