研究課題/領域番号 |
17K05617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
高橋 功 関西学院大学, 理工学部, 教授 (10212010)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高分子 / 薄膜 / ガラス転移 / 緩和現象 / シンクロトロン放射光 / 緩和 / X線回折・散乱 / 相転移 / 過冷却液体 / アモルファス / 表面・界面 / エンタルピー緩和 / 高分子薄膜 / 過冷却液体・ガラス転移 / 超薄膜 / 表面・界面物性 / 高分子構造・物性 / 複雑系 |
研究成果の概要 |
厚さ数~数十nm のガラス形成高分子薄膜の表面モホロジー(表面形態)、膜厚、さらに半結晶性の高分子超薄膜に対しては結晶構造と結晶化度・配向性を大型放射光施設SPring-8 の放射光も含めたX 線回折・散乱により精密に決定・評価し、原子間力顕微鏡による評価とを総合することで、ガラス転移とそれに伴って顕れる緩和過程の膜厚依存性を研究した。今回の研究では特に(1)薄膜および表面領域のガラス転移に顕れる“相転移性”の探究 (2)膜厚に顕れる薄膜ガラス固有の緩和の探究 (3)新たな薄膜ガラスエンジニアリング手法の開発 に注力して研究を行い成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の概要に記した項目(1)については今回の研究期間内に試料表面における電子密度関数の相関の温度変化についてのデータを得ることが出来たわけであるが、これは長年にわたり議論されてきたガラス転移の本質を理解するための一助となるものと期待される。(2)については分子間相互作用などが異なるタイプの高分子に調査対象を広げて緩和測定を行うことで、ガラスに対する、特に薄膜ガラスに対する我々の見解を部分的に改めざるを得ないと考えさせられるレベルの知見を得た。(3)についてはガラス化した薄膜の結晶化技術に大きな進展が見られ、長年未解明であったソフトマター結晶の構造解析に成功したということを記しておきたい。
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