研究課題/領域番号 |
17K05698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 神奈川県立生命の星・地球博物館 |
研究代表者 |
松本 涼子 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部, 学芸員 (00710138)
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研究分担者 |
藤原 慎一 名古屋大学, 博物館, 講師 (30571236)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 四肢動物 / 後頭顆 / 頚椎 / 可動性 / 機能形態 / 運動様式 / 有羊膜類 / 生態復元 / 首 / 進化 / 両生類 / 爬虫類 / 頸椎 / 頭骨 / 適応進化 / 解剖学 / 適応 / 機能形態学 |
研究成果の概要 |
四肢動物の頭部と首の接合部である後頭部の関節は、1点関節(爬虫類、鳥類)と、2点関節(平滑両生類、哺乳類)に大きく分けられる。これら関節タイプの違いは、「後頭部」と「首」の回転軸の位置や、向きの違いを反映していると予想されるため、本研究では、両関節タイプにおける可動範囲の特性を検証した。 解析の結果、2点関節では上下方向に卓越し、1点関節では上下方向とひねりが卓越する。両関節タイプ共に、左右方向の運動は制限されている点で共通する。特に1点関節については、関節がボールとソケットになっているため3軸回転が予想されたが、実際には2軸回転に限定されていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、初期の四肢動物から有羊膜類における首の進化について、機能に裏付けられた議論を可能にした点に意義がある。後頭部の機能的特性を解剖・形態・実験・理論から明らかにした本研究は、機能形態学の新たな領域を開拓し、今後多くの研究に引用され波及効果が大きい。将来の研究課題として、初期の哺乳類における頭部の運動様式と首の進化を見据えている。 本研究は、動物の骨格の違いがどのような機能的な違いに反映されているのかという、素朴な疑問に理論と検証に裏付けられた1つの答えを提供することを可能にした。この様な基礎研究の累積が、多くの人が関心を寄せる古生物の復元をより確からしいものにする。
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