研究課題/領域番号 |
17K05703
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
戸丸 仁 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (80588244)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ヨウ素 / 放射性ヨウ素同位体 / 地下水 / 北海道 / 千葉 / 沖縄 / 放射性同位体 |
研究成果の概要 |
ヨウ素含有量の高い地下水(温泉水)が産出する、北海道、千葉県、沖縄県で採取した流体試料の全ヨウ素濃度と放射性ヨウ素同位体組成比(129I/127I)を測定した。特に、沖縄県では海水や他地域の試料に比べて全体的にヨウ素の濃集率が高く、かつて炭酸塩に取り込まれたヨウ素が、地下水中に放出されていると考えられた。また、129I/127I比は千葉県の試料で低いものが多く、調査地域の中では相対的に古いヨウ素に最も富んでいることが明らかになった。ヨウ素の分布と挙動が地域的な地質学的特徴を反映していることが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヨウ素は世界的にも分布が偏っているだけでなく、その化学種も場所によって大きく異なる。日本は世界有数のヨウ素濃集地域であり、そのほとんどが水溶性ガスに伴うかん水に溶存した形で産出する。本研究は、ヨウ素と他のハロゲンの濃度(分布)とあわせて、ヨウ素の放射性同位体比(129I/127I)を測定することによって、ヨウ素が濃集していた海洋有機物の相対的な堆積年代として、周囲の堆積物の特徴との比較が可能であることを明らかにした。これは、ヨウ素の動態解析の、地球科学分野における年代法、古環境・堆積環境指標としての応用可能性を強く支持するものである。
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