研究課題/領域番号 |
17K05710
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
磯部 博志 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (80311869)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 溶融微小隕石 / 磁鉄鉱 / 硫化鉄 / 急冷樹枝状結晶 / 酸素分圧 / 大気組成 / 過渡的現象 / 微小隕石 / 酸化鉄 / 樹枝状結晶 / I type 微小隕石 / リキダス相 / I type cosmic spherule / 鉄隕石 / 炭素質コンドライト隕石 / 地球惑星物質 |
研究成果の概要 |
FMQバッファよりも低い酸素分圧条においても、金属鉄が酸化されて酸化鉄メルトが生じ、冷却過程において磁鉄鉱の急冷結晶の成長が見られた。H2/CO2混合ガスを用いた系においては、温度に応じてH2、 CO2、 CO、 H2O比が決まり、それらと平衡なfO2が実現するとされる。本研究により、低fO2条件における微粒子のごく短時間での酸化の進行には、O2以外の分子(CO2、 CO)の衝突が関与することが示唆された。微小隕石形成過程における鉄の酸化挙動には、O2だけでなくCO2 やCO分子との衝突頻度も影響を及ぼしている可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
惑星物質と地球大気との相互作用において、大気中の酸素の存在量のみが金属鉄の酸化反応を規定するものと考えられてきた。しかし、本研究の成果により、磁鉄鉱の形成条件よりも低い酸素分圧条件において惑星物質中の金属鉄が酸化され、溶融微小隕石に極めて類似した組織を示す磁鉄鉱が形成することが示された。これは、酸素分子以外の酸素を含む分子、恐らく二酸化炭素が、金属鉄の酸化をもたらす可能性があることを示している。この知見は、原始地球や他の地球型惑星における大気進化の理解において極めて重要である。
|