研究課題/領域番号 |
17K05747
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井内 哲 名古屋大学, 情報学研究科, 助教 (50535060)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 遷移金属錯体 / 励起状態ダイナミクス / モデルハミルトニアン / 分子シミュレーション / スピン軌道相互作用 / 項間交差 / 電子緩和 |
研究成果の概要 |
基本的な錯体であるトリス(ビピリジン)鉄(Ⅱ)錯体の励起状態を高速計算できるモデル電子ハミルトニアンを開発し、分子動力学シミュレーションに適用できる励起状態計算の一つの方法として発展させた。このモデルハミルトニアンを用いた非断熱分子動力学計算を通じて、トリス(ビピリジン)鉄(Ⅱ)錯体の励起状態で起こる超高速の緩和ダイナミクスの詳細を調べた。その結果、実験・計算の両面から緩和ダイナミクスの詳細に関する議論が続いているトリス(ビピリジン)鉄(Ⅱ)錯体の光励起後の緩和経路に関する新たな知見を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移金属錯体の複雑な電子励起状態で起こる緩和ダイナミクスの解明は基礎科学ならびに光科学技術の基礎知見の両面の視点から重要である。緩和ダイナミクスの解明には、複雑な励起状態とそのダイナミクスを扱うための計算方法の発展が必要であり、本研究課題にて基本的な錯体を対象に実行した一連の計算は、その発展の一つに位置づけられる。また、本研究成果に基づき、種々の遷移金属錯体の緩和ダイナミクスを追跡する一つの計算方法に発展できる可能性があると考えている。
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