研究課題/領域番号 |
17K05748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉井 範行 名古屋大学, 工学研究科, 特任准教授 (70371599)
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研究分担者 |
吉田 亨次 福岡大学, 理学部, 助教 (00309890)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 分子動力学計算 / ミセル / 脂質膜 / コロイド分散系 / モンテカルロ法 / 粗視化シミュレーション / 輸送現象 / 自由エネルギー計算 / 拡散 / 結合解離 / 自由エネルギー / キネティクス / 物理化学 / 分子動力学シミュレーション / 膜透過 / 可溶化 / 化学物理 |
研究成果の概要 |
ミセルや脂質膜といった構造を有する複合コロイド分散系における溶質分子の拡散過程について、全原子分子動力学(MD)計算に基づく自由エネルギー解析を用いて明らかにすることを目的として研究を進めてきた。膜、ミセル、バルクそれぞれの領域内での溶質分子の拡散係数、および異なる領域への移動に伴う結合解離定数を、自由エネルギー計算および拡散係数測定を用いてキネティクス解析により定量化した。溶質がバルクからミセルを経由し膜へと至る過程の分子論的メカニズムを評価した。ここで得られた知見をもとに、大域的な分子輸送に関する粗視化シミュレーションを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内細胞環境においては、脂質分子やタンパク質分子からなる両親媒性分子集合体がひしめき合っている。薬剤分子をはじめとする溶質分子は、そのような混雑した環境の中を拡散しつつ、生理活性を発現する部位へと輸送される。このような分子輸送過程について、従来の研究では、溶質分子が脂質膜やミセル、タンパク質と個別に相互作用する過程のみを取り扱っていた。本研究では、これらの分子集合体が多数存在するよりリアルな生体内環境をコンピュータ上でシミュレートするために、これらの分子集合体構造を粗視化した新しくシミュレーション手法を構築し、分子混雑環境における物質輸送についての分子レベルからの知見を得ることに成功した。
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