研究課題/領域番号 |
17K05762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
石川 春樹 北里大学, 理学部, 教授 (80261551)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 水素結合 / 冷却イオントラップ / 赤外誘起異性化 / 光解離分光 / クラスター / 構造揺らぎ / 水素結合ネットワーク / 構造変化 / 異性化 / 赤外励起 / 冷却トラップ / クラスター化学 / 温度効果 |
研究成果の概要 |
水の特異的性質の1つに水素結合によるネットワーク構造と,その構造揺らぎが挙げられる。本研究では,その水素結合構造の構造揺らぎに対する,分子クラスターからのボトムアップアプローチを行った。クラスターでは,構造揺らぎは異性化として観測される。そこで,フェノールカチオンを含む水素結合クラスターの赤外誘起異性化の直接観測を行った。その結果,環状の水素結合構造から鎖状への構造変化を観測するとともに,冷却により鎖状から環状の水素結合構造へ戻る異性化過程を明確に捕らえることに成功し,今後の発展が期待できる成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水は最もなじみがある液体であるが,他の液体と比べると特異な性質をもっている。その多くは水素結合に由来している。水素結合はネットワーク構造をとり,さらにその構造が熱運動で揺らいでいる。この構造揺らぎを本質的に理解するためには,分子1個1個のレベルでの挙動を明らかにすることが不可欠である。凝集系における構造揺らぎの理解まではまだ多くのステップがあるが,本研究は,その入り口となる分子クラスターにおける水素構造変化を明確に捕らえることに成功したという点で,意義があるものと考えている。
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