研究課題/領域番号 |
17K05763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
築山 光一 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 教授 (20188519)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 励起状態 / 自然放射増幅 / レーザー分光 / 自然放射増幅光 / ハロゲン分子 / イオンペア状態 / 黒体放射 / 誘導放射 / 電子励起状態 / 一酸化窒素 / リュードベリ状態 |
研究成果の概要 |
(1) ヨウ素分子のイオンペア励起状態、特に f' 0g+(1D2)および E 0g+(3P2)状態について、これらの振動回転準位を多重共鳴レーザー分光法によって選択的に励起し、そこからの発光(自然放射増幅光(ASE)、蛍光等)の観測から、励起状態における放射緩和過程をstate-to-stateに解析し、イオンペア状態独特の励起状態ダイナミクスを解明した。 (2) ヨウ素分子の f 0g+(1D2)状態のからのASEを観測した。さらにそのASEの下準位を別のレーザーによって励起することによって反転分布を一部阻害することにより、当該ASEを抑制することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、分子系における励起状態ダイナミクス、特に占有数の移動を伴うエネルギー失活過程に関する基礎研究であるが、これまで認知されてこなかった「黒体放射の係る光学遷移」の関与するダイナミクスを取り扱おうとする点が特徴的である。遠赤外放射の吸収が励起分子系においても起こりうる物理化学過程であることが検証されており、この事実は低い励起状態におけるエネルギー失活過程とは全く異なる光学過程が働くということであり、高励起状態ダイナミクスの研究に与えるインパクトは大きい。黒体放射遷移のメカニズムを解明することによって、初めて分子の高励起状態におけるエネルギー失活の全体像を把握する道を拓いた。
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