研究課題/領域番号 |
17K05800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
志賀 拓也 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (00375411)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 双安定性 / 磁性 / プロトン / 電子 / 誘電性 / 分子エレクトロニクス / 鉄錯体 / 水素結合 / プロトン応答 / スピン平衡 |
研究成果の概要 |
複数の安定状態を持つ双安定性金属錯体は、配位子の修飾や分子集合構造の制御によって、多彩な電子状態を精密に設計することができる。本研究では、プロトン応答性を双安定性金属錯体に導入し、電場による磁性変換や磁場による誘電性の制御を分子レベルでの精密設計によって達成することを目的として研究を進めた。異なるpKaの解離性プロトンを2つもつ非対称な平面性3座配位子をもちいて室温付近で急峻なスピンクロスオーバー現象をしめす鉄(II)単核錯体を合成した。合成条件を変えることで、プロトン化状態や電子状態の異なる鉄錯体を全部で5種類単離に成功し、構造・磁性・電子状態を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱や光による物性変換は数多く報告されているが、プロトンに起因した双安定性の発現や電場応答性の研究は皆無であり、本研究の成果をもとに適切な分子選択・分子修飾を行うことで、プロトンの変位と連動した新しい外場応答性を持つ機能性分子材料を開発できると考えられる。これらの分子材料は、ナノサイエンス分野・分子エレクトロニクス分野におけるスイッチング素子や電子ペーパー、メモリ材料などへの応用が期待でき、近未来の高機能分子デバイス開発研究において重要な知見を与えるものと考えられる。
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