研究課題
基盤研究(C)
本研究では、ルテニウム錯体を触媒とする光化学的CO2還元反応について、ルテニウム錯体の配位子に導入した置換基が触媒活性にどのような効果を与えるか検討した。ビピリジン配位子にメチル基を導入した場合、その導入位置によって触媒活性が変化することを見出し、逆電子移動過程の影響について議論した。また錯体触媒の機能化を目指して、非天然アミノ酸を含むペプチド鎖を導入したルテニウム錯体を新規に合成した。とくにペプチド鎖で連結したルテニウム二核錯体は、単核錯体異なる生成物選択性を示すことを見出した。
光化学的CO2還元反応は、将来の化石燃料の枯渇などの資源問題、大気中のCO2濃度増大による地球温暖化などの環境問題に関連した鍵反応であり、その触媒開発は極めて重要である。これまでにいくつかの優れた触媒が知られているが、より高活性、高耐久性の触媒を開発するためには、触媒反応機構を知り、その要件を満たす触媒を探索する必要があるが、CO2還元触媒機構には未だに完全には解明されていない。本研究ではルテニウム錯体触媒の置換基効果を通して触媒反応機構に切り込んでおり、その成果は学術的のみならずCO2資源化にもつながることから社会的意義も大きい。
すべて 2020 2019 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (37件) (うち国際学会 11件、 招待講演 5件) 図書 (2件) 備考 (3件)
Frontiers in Chemistry
巻: 8 ページ: 1-3
10.3389/fchem.2020.00059
ChemPhotoChem
巻: Early view 号: 6 ページ: 388-392
10.1002/cptc.202000004
Chemistry - A European Journal
巻: 25 号: 72 ページ: 16582-16590
10.1002/chem.201903706
カーボン・エネルギーコントロール社会協議会(CanApple)ニュース
巻: 47 ページ: 1-1
Bull. Jpn. Soc. Coord. Chem.
巻: 72 ページ: 91-92
巻: 2 号: 3 ページ: 314-322
10.1002/cptc.201700201
Coord. Chem. Rev.
巻: 未定 ページ: 333-356
10.1016/j.ccr.2017.11.023
https://researchmap.jp/read0073741
http://kerid-web.kitasato-u.ac.jp/Profiles/35/0003489/profile.html