研究課題/領域番号 |
17K05825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 まさえ 東北大学, 農学研究科, 准教授 (80183854)
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研究分担者 |
松井 広志 東北大学, 理学研究科, 准教授 (30275292)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生物物理化学 / テラヘルツ分光法 / 第一原理計算 / テラヘルツ分光 / 水和塩イオン / 弱い水素結合 / 生体適合性 / 分散力 / ファンデルワールス力 / 非調和性 / 複合物性 / テラヘルツ分光学 |
研究成果の概要 |
本研究は温度依存テラヘルツ分光スペクトルに観測される水素結合ネットワークの形成開裂を指標に、テラヘルツ光励起による低温光反応ダイナミクスの追跡と応用開拓を目指すものである。5種類の水溶性ビタミンの微結晶試料、生体適合性を示す非晶質試料DMAPS、水和塩イオンを捕獲したビタミンの単結晶試料について、テラヘルツ分光スペクトル測定、放射光を利用した赤外顕微分光スペクトル測定、第一原理計算を行った。作成した単結晶試料の構造は低温X線構造解析で決定した。特に、非調和性の算定方法、温度効果の誘電率による置き換え、単結晶中の溶液状態水和塩イオンの挙動などは、低温光反応ダイナミクスの追跡に有益な情報を与える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内で営まれている室温の熱エネルギーを利用した物理化学過程は、いくつかの熱振動が同時に起こることで進む。特に、水素結合ネットワークの果たす役割は見逃せない。様々な水素結合ネットワークを有する物質についての厳密な理論解析をベースにした一連の本研究成果は、テラヘルツ波による生体物質の機能発現制御という、テラヘルツ波の利点を生かした新しい応用の道の開拓につながる。また、最近26%近い効率を記録した太陽電池材料ペロブスカイトにおいて、高効率の鍵となる機構はテラヘルツ光のアップコンバージョンであり、厳密な理論解析に基づく本研究成果は新たな持続可能エネルギー材料の設計にも寄与すると期待できる。
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