研究課題/領域番号 |
17K05832
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前里 光彦 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60324604)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 水素イオンビーム / 薄膜 / ドーピング / 電気抵抗 / 酸化物 / 同位体効果 / ペロブスカイト型酸化物 / パラジウム / 超伝導 / 水素 / ナノ材料 / 低温物性 |
研究成果の概要 |
イオンビームによる水素導入法は、原理的にあらゆる物質に多量の水素を導入することが可能であり、低温で照射すれば室温では水素が脱離しやすい試料に対しても水素を高濃度に導入することが可能である。また、同時に低温物性測定を行うことで、水素誘起の物性や機能をその場で評価可能であり、固体中の水素に関する詳細な研究も可能となる。本研究では、原理的にあらゆる物質に多量の水素を導入することが出来る水素イオンビーム照射装置を用いて低温での水素注入およびin situ物性測定を行い、多様なナノ薄膜の物性や機能を劇的に変化させることに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、水素イオンビーム照射装置を用いて、ナノ薄膜の機能を創発する新しい基盤技術を確立した。固体中に水素を自在に導入できる水素イオンビームを用いると、例えば、身近なありふれた材料を有用な高機能物質に変換することが期待できる。実際に、電気を流さない酸化物の絶縁体に水素を注入することにより、金属へと変換できることを示した。また、金属に水素を注入することによって超伝導に変換できることも示した。水素はクリーンなエネルギー源としても重要な物質であり、水素を利用したマテリアルイノベーションは今後ますます重要になる。本研究はその基盤を構築する成果をあげた。
|